治療の職人集団 練馬区鍼灸師会

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練馬区鍼灸師会は東洋医学である鍼灸(はり・きゅう)、マッサージの国家資格保持者の団体です。副作用のない東洋医学は、自然の力を利用した体にやさしい療法です。

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お知らせ21

 7回病鍼連携カンファレンス実施報告


7月14日(月曜日)19時より練馬総合病院地下会議室にて第7回病鍼連携カンファレンスを開催しました。

練馬総合病院漢方内科中田医師のもと、地域の鍼灸師が出席し鍼灸院に通院中の難しい症例や上手くいった症例など、日ごろは鍼灸師対患者の二者完結で埋もれてしまう症例を漢方医・複数の鍼灸師の「目」に触れてカンファレンスすることによって今後の治療に気付かなかった点を修正し、医療機関との情報連携にも広がりを見出せました。

症例1:「うつ病と紛らわしい中枢性疾患のその後」
症例2:「脳腫瘍手術後の後遺症への鍼灸治療」
藤井伸康先生(練馬区鍼灸師会)

症例3:「てんかん患者への鍼灸治療のその後」
折原瑛哲先生(板橋区鍼灸師会)

症例2は途中経過報告。

症例1&3は患者が継続通院に途中脱落することなく、最後まで見届けることが出来たので時間軸で治療内容を発表することが出来ました。


治療院にいらっしゃる患者さんは既に大病院などで検査を受け、投薬歴もある方がほとんどですが医師の言うとおりに薬を服用していてもあまり改善せず、それどころか新たな病気が潜んでいたり新たな発作を起こしてしまったりしている現状があります。

ここからが我々鍼灸師の本領発揮になるわけですが第一には的確な診断(診立て)ができること。第二はやはり医療機関でクライアントの診断情報は有益無益かかわらず多いほうがよいのです。
ある意味リスキーな患者さんに対し、鍼灸師がもっとこの点が気になると思えば、はじめに診断・投薬を受けた病院へ再度行っていただくことは本人の気持ちを察すればもう行きたくないと思うので、こちらの連携病院に診療情報提供書を作成し、後日精密検査を受けてみるようお願いすることは大事なことと思います。

こちら(鍼灸師)を信頼していただければ必ず検査は受けていただけます。

 

難しそうな症例でも本人の患者さんは「鍼灸」に希望を託して通院されるわけです。
我々のできることは一人の患者さんの訴えに耳を傾け、つぶさに観察できる時間があります。過去とその日の状態を把握し「今」の過不足を調整できることが「今」の不快感を軽減できる→大発作の間隔が開く。→周辺症状が消失してくる。→時間をかければほぼ治癒。

 

性格と環境の関係ですが性格や環境は簡単には変えることができませんが、人間は感情の動物とよく言われます。
反面、「人間は感情の動物ではない。感情を統御できる生き物なり。」または、「人間は感情に引きずられる動物である。」とも言われます。

不健康な人は感受性が高い(受ける側のアンテナが高感度すぎる)ことが深く関与されるます。
不快な症状が緩和されることで無駄に費やしていた感受性を敏感にさせていた力も弱まり、ディフェンスパワーも適度になり、身体全体の緊張感も緩み呼吸も楽になってきます。

我々は迷える患者さんに長年習得した技術で施してさし上げることが使命であります。

次回の病鍼連携カンファレンスは練馬総合病院と練馬区鍼灸師会、板橋区鍼灸師会が主体で開催していますが他地域の鍼灸師の先生も参加はできます。

9月8日(第一月曜日)19:30より同所で行ないます。
ご自分で症例発表をご希望の先生はご連絡ください。
症例内容は鍼灸が係わるものであれば結構です。

なお、漢方基礎講座第3回「木鶏熟」は7月29日(火曜日)
19:30より同所にて行ないます。


いよいよ、7月、8月は整形外科領域を漢方で捉える講義が展開されます。
練馬区鍼灸師会会員の先生はご当地なので奮ってご参加下さい。宜しくお願い致します。

 

練馬区鍼灸師会会長 藤井伸康